#title JACKとPulseAudioの併用 * '''対象とするUbuntu Studioのバージョン''' * 11.04 Natty Narwhal * 10.10 Maverick Meercat * 10.04 Lucid Lynx Ubuntuの標準であるPulse``Audioサウンドサーバと、Ubuntu Studioに標準でインストールされているJACKサウンドサーバは、標準状態では併用することができません。ここでは、それらを併用するための方法を解説します。 == PulseAudioのJACKモジュールの導入 == Pulse``Audioは様々なモジュールで機能を拡張することができます。そのモジュールの中には、JACKの入力/出力をPulse``AudioのSink/Sourceにするモジュールがあります。「pulseaudio-jack-sink」モジュールと「pulseaudio-jack-source」モジュールです。 これらモジュールは、パッケージ名「pulseaudio-module-jack」で提供されています。まず、Synapticパッケージマネジャーやapt-getを使って、このパッケージをインストールします。 [[attachment:synaptic.png|{{attachment:synaptic.png|Synapticパッケージマネジャーでのpulseaudio-module-jack|width=476, height=368}}]] これらモジュールはJACKが起動している場合に限り、以下のコマンドでPulse``Audioにロードしたり、アンロードしたりできます。細かなオプションは、Pulse``Audioの[[http://www.pulseaudio.org/wiki/Modules#JACKConnectivity|JACK Connectivity > Loadable Modules]]を参照して下さい。また、pacmdについて詳しく知りたい方は、「$ pacmd help」でヘルプを参照して下さい。 {{{ $ pacmd load-module module-jack-sink; $ pacmd load-module module-jack-source; $ pacmd unload-module ; $ pacmd unload-module ; }}} == qjackctlの設定 == 次に必要なのは、qjackctlを起動してjackdをスタートした後、Pulse``Audioにこの2つのモジュールを読み込ませる設定です。具体的には、qjackctlのGUIのSetupで設定画面を開き、「Options」タブを選択。「Execute script after Startup:」項目にチェックを入れて、右のテキストボックスに以下を入力します。 {{{ pacmd load-module module-jack-source channels=2; pacmd load-module module-jack-sink channels=2; }}} [[attachment:qjackctl-setup.png|{{attachment:qjackctl-setup.png|qjackctlでのOptions設定|width=333, height=266}}]] オプションにchannels=2を設定しているのは、ステレオ出力のためです。このオプションをつけない場合は、JACKが接続しているデバイスの入力数/出力数が反映されます。 これで設定は終了です。 == 起動方法 == まず先に、Pulse``AudioでSinkやSourceとClientを自由に接続できるユーティリティである、Pulse``Audio Volume Controlを導入しておきます。パッケージ名は「pavucontrol」です。 JACKとPulse``Audioを併用するには、qjackctlを起動し、JACKサウンドサーバをスタートさせるだけとなります。そうするとqjackctlのConnectに、「Pulse``Audio JACK Sink」ポートと「Pulse``Audio JACK Source」ポートが出現します。 [[attachment:qjackctl-connect.png|{{attachment:qjackctl-connect.png|qjackctlでのConnection|width=276, height=202}}]] また、pavucontrolには「Jack sink (Pulse``Audio JACK Sink)」と「Jack source (Pulse``Audio JACK Source)」が出現します。 [[attachment:pavucontrol-playback.png|{{attachment:pavucontrol-playback.png|PulseAudio Volume ControlでのPlayback|width=382, height=214}}]] [[attachment:pavucontrol-recording.png|{{attachment:pavucontrol-recording.png|PulseAudio Volume ControlでのRecording|width=382, height=214}}]] 通常どおり、パッチベイでポートを接続することで、必要なルートを作ることができます。 こうして、JACKをバックエンドとする強力なアプリケーションと、ウェブ配信で利用されるFlashなどのバックグラウンドであるPulse``Audioの連携をすることができました。ストリーミング配信などでJACKを利用していくと、楽しみがより一層広がりそうです。