対象とするUbuntuのバージョン
- 10.04 Lucid
*注意:ここに書かれていることが必ずしも正しいとは限りません。patch当てやファイル操作等については自己の責任の上で行って下さい。特にドライバやxorg.confの操作は慎重にして下さい。失敗しても元に戻せるように、よく考えて処置して下さい。GUIだけでターミナルはちょっと…と言う人は止めておいた方がいいと思います。
patchを当てた状況について
長らく使っていたセカンドマシンのノートパソコンのハードディスクが壊れました。それで、ハードディスクの換装(ついでにメモリの増設)を行ったのですが、容量が増えたので、もともと使っていたWindows XP Home Editionに加え、Ubuntuをインストールしてデュアルブート環境にしました。
ハードウェア
主なマシンスペック |
|
メーカー |
Epson Direct |
型式 |
NT2700 |
CPU |
Intel Celeron M 1.4GHz |
チップセット |
Intel852GM |
メインメモリ |
768MBytes(購入時512MBytes) |
ハードディスク |
80GBytesで前半の半分強にWindows XP Home Edition、後半にUbuntu10.04 |
Intel852GMはIntel855と機能的にほぼ同じで、性能(動作周波数等)がやや低いだけなので、GTT Incoherencyパッチを当てることにしました。
Ubuntu
LiveCDからインストールしました。LiveCDからのインストール時に起動パラメータi915.modeset=0 xforcevesaを追加したところ、インストールに成功しました。
その後インストール直後であったのため、とりあえずアップデートしました。いくつかのアプリケーションもインストールしました。
patch適用直前(直後もバージョンは同じです)のカーネルはアップデートした為、2.26.32-24-gengericでした。一応、xserver-xorg-video-intelパッケージは2:2.9.1-3ubuntu5になっていました。
この時点で/etc/xorg.confファイルは
Section "Device" Identifier "Configured Video Device" Driver "vesa" EndSection Section "Monitor" Identifier "Configured Monitor" EndSection Section "Screen" Identifier "Default Screen" Monitor "Configured Monitor" Device "Configured Video Device" EndSection
となっていて、vesaドライバが入っていました。
経過
GTT Incoherencyパッチにあるように、作業を進めました。
その後再起動したのですが、Xが立ち上がっている途中でエラーが発生したようで、設定に関するメニューが出てきました。汎用ドライバを選択して続行しました。
xorg.confがリネームされxorg.conf-backup-***ファイルになっていました。
xorg.confの書き換え
詳しくは
man intel
と
man xorg.conf
を読んでください。
まずは、リネームされたファイルをコピーして編集しました。要は再起動前にXorg.confのバックアップを作っておけばよかったんですね。
sudo mv xorg.conf-backup-数字 xorg.conf sudo nano xorg.conf
以下の
Section "Device" Identifier "Configured Video Device" Driver "vesa" EndSection
のDriverの行を
Driver "intel"
としました。
NT2700のディスプレイは1024x768が標準解像度の液晶ディスプレイなので、特にMonitorセクションは手を加えてません。ディスプレイによっては手を加える必要があるかもしれません。man xorg.confを読んでください。
書き換え後、再起動で完了しました。
その他
VideoRamオプションを試したところ、dmesgによれば
(WW) intel(0): VideoRam configuration found, which is no longer used. (II) intel(0): Continuing with (ignored) 0kB VideoRam instead of 32768 kB. (II) intel(0): [DRI2] Setup complete (**) intel(0): Tiling enabled (**) intel(0): SwapBuffers wait enabled (**) intel(0): VideoRam: 131072 KB (II) intel(0): Allocated new frame buffer 1024x768 stride 4096, tiled (II) UXA(0): Driver registered support for the following operations: (II) solid (II) copy (II) composite (RENDER acceleration) (II) put_image (II) get_image (==) intel(0): Backing store disabled (==) intel(0): Silken mouse enabled (II) intel(0): Initializing HW Cursor (II) intel(0): RandR 1.2 enabled, ignore the following RandR disabled message.
設定は無視されるそうです。他のチップセットならできるのかもしれませんね。
DVD再生やflash動画の再生がかなりスムーズになりました。また、視覚効果が「なし」から「標準」になってました。