Ubuntu 7.10 リリースノート

システム必要条件

Ubuntu 7.10のために必要なメモリ容量は、Desktop CDの場合は最低384MBです。他のインストール方法を用いる場合は最低256MBとなります(システムによってはグラフィックカードがメインメモリの一部を占有するため、搭載している全てのメモリ容量を利用できないことに注意してください)。

最低限のメモリ容量が満たされていれば、インストールプロセスは正常に動作します(ただし、通常よりは長い時間がかかります)。インストールが終了してしまえば、システムは問題なく使えます。メモリ搭載量の少ないPCではDesktop CDの全ての機能を利用せずに、only-ubiquityオプションを追加し、インストーラだけを起動すると良いでしょう。

インストールに関して

Dell PowerEdge 2650 における AACRAID

Dell PowerEdge 2650 上では、"server" カーネルを用いると、aacraidドライバの初期化エラーが生じて動作しません。一時的な問題回避のためには、"generic" カーネルを用いてシステムを利用してください。Bug #149071

アップグレード

Ubuntu 7.04のユーザーは、簡単な自動化プロセスを用いてUbuntu 7.10にアップグレードできます。詳細な手順は次のURLにあります:http://www.ubuntu.com/getubuntu/upgrading.

/etc/papersize が存在しない

ベータリリースよりも前のDesktop CDを用いてUbuntu 7.10をインストールしていた場合、ファイル /etc/papersize が存在しないはずです。これにより、印刷に問題が生じるかもしれません。この問題は使いたい用紙サイズをデフォルトとして指定することで解決できます。 たとえば、"a4"や"Letter"といった用紙を使うのであれば、次のようにします。

  • echo letter | sudo tee /etc/papersize >/dev/null

ルートメトリック値

ifupdownは、/etc/network/interfaces で特に指定されていない場合、インターフェースの規定のルートメトリック値として100を設定するようになりました。この変更はほとんどのユーザにとっては影響がありませんが、ごく少数の、複雑なネットワークで利用するユーザには問題となるかもしれません。もしこれまで通りデフォルトルートのメトリック値として 0 を用いたければ、/etc/network/interfaces を編集し、メトリック値を規定しておく必要があります。 これは次のように行います。

  • iface eth0 inet static
    • address 192.168.0.2 network 192.168.0.0 broadcast 192.168.0.255 netmask 255.255.255.0 gateway 192.168.0.1 metric 0

「ネットワークの管理」

Ubuntu 7.10では、「ネットワークの管理」は「ローミング」設定がされたインターフェースだけを扱うようになりました。このため、これまで「ネットワークの管理」で扱われてきたインターフェースは、アップグレード時に「ローミング」に設定されます。技術的には、全てのインターフェースに関して、「自動」マークをつけたオプションなしのDHCPでネットワークを立ち上げるようにし、 /etc/network/interfaces から取り除いています。システムのスタート時にifupdownによって各インターフェースが起動する必要があれば、/etc/network/interfacesに手動で追加するか、もしくはローミング機能を無効にしてください。これは [システム]→[管理]→[ネットワーク] から行います。

NFSマウントのサポート

NFSファイルシステムをマウントするには、今後は nfs-common パッケージをインストールしてください。

commercial/partner リポジトリ

archive.canonical.comにある "commercial" リポジトリは、"partner" という名前になりました。 Ubuntu 7.10に、以前のリリースからドキュメントにある通りの方法でアップグレードしたのであれば、この変更は自動的に反映されています。しかし、もしもベータ版や、手動でのアップグレードを適用した環境からアップグレードしたのであれば、/etc/apt/sources.list を手動で編集する必要があります。正しい書式は次の通りです。

UltraSPARCのディスクラベルの変更

UltraSPARC上でUbuntu 7.10を利用するユーザは、全てのHDDに対して手動でfdiskを再実行する必要があります。もしディスクラベルを更新する必要gああれば、fdiskはその旨を表示します。表示された指示に従ってください。新規にUbuntu 7.10をインストールする場合は、自動的に新しいディスクラベルフォーマットが使われます。

PlayStation 3 に関する変更

PlayStation 3用のカーネルバリエーションは、powerpc64-smp から cell へ変更になりました。PlayStation 3のユーザがUbuntu 7.04から7.10へアップデートする場合、次の操作を行ってください。これはアップデートの前でも後でも構いません。

  • $ sudo apt-get remove linux-image-powerpc64-smp linux-powerpc64-smp linux-restricted-modules-powerpc64-smp $ sudo apt-get install linux-cell

追加情報として、ブロックデバイス名が /dev/sdX から /dev/ps3dX へ変更になったことが挙げられます(例:/dev/sda1は、/dev/ps3da1になります)。通常のインストールにおいては、この変更による影響はありません。インストール時にUUID名を用いてデバイスを指定しているからです。しかし、あなたが/etc/fstabを変更し、デバイス名を直接記述している場合は、新しいカーネルにあわせて修正する必要があります。

GnuPGエージェントの統合が Ubuntu 7.04からのアップデートでは行われない

Ubuntu 7.04からアップデートした場合、gnupgパッケージのバグのため、ホームディレクトリの ~/.gnupg/gpg.conf ファイルが作成されません。これにより、GPGエージェントの統合がデフォルトでは有効になりません。自前のgpg.confを持っているのでなければ、cp /usr/share/gnupg/options.skel ~/.gnupg/gpg.conf を実行して解決してください。既存のgpg.confを持っている状態でこの問題に遭遇した場合、問題を解決するためには echo use-agent >> ~/.gnupg/gpg.conf を実行してください。 Bug #76983

その他の既知の問題

一部のATIハードウェアで、画面表示が行われない

ATIのディスプレイアダプタを使っている方は、ドライバがハードウェアを初期化できないため、Xの起動時に画面が真っ白になるかもしれません。Upstreamの開発者がこの問題に対応中で、7.10のリリース後すぐにも新しいドライバをリリースできる見込みです。現段階での対策として、xorg.confのdriverセクションに'Option "LVDSBiosNativeMode" "false"' を加えてください。Bug #132716

デュアルヘッド(マルチディスプレイの設定)

'ati' ドライバは、xrandr 1.2をサポートするドライバでは MergedFB と Xinerama が利用できません。以前のマルチディスプレイ設定を行ったxorg.confは機能しなくなります。マルチディスプレイ設定を行うためには、http://www.intellinuxgraphics.org/dualhead.html か、 http://wiki.debian.org/XStrikeForce/HowToRandR12 のガイドを参照してください。

xrandrとxineramaは今のところ共存できないため、xrandrが有効なドライバを使うグラフィックカードと、それ以外の方式のドライバを使うものを混在させることができません。この場合、xrandrをサポートしなかった頃のバージョンのドライバに戻す必要があります: Intelのカードでは、"intel"ドライバではなく、以前の"i810"ドライバを使ってください。ATIのカードでは、以前のバージョン6.6を使ってください。

xrandrで、マルチディスプレイ環境でCompizを使うことができるようになりました。しかし、これはビデオカードに搭載されたメモリ容量に依存します。今のところ解決策は、仮想解像度を下げることです。

Compizとセッション管理

デスクトップ効果を有効にしたユーザは、「現在動作しているアプリケーションを記録」する機能が動作しないことに気づくでしょう。この問題への今のところの解決策は、デスクトップ効果を無効にし、Compizによる画面合成処理を行わせないことです。[システム]→[設定]→[外観の設定]で行います。

fglrx利用時のサスペンド

制限付きドライバの管理で、プロプライエタリなATIのビデオドライバ 'fglrx' を有効にしていると、サスペンドを実行しようとしたタイミングで、システムが固まってしまいます。これはカーネルのメモリアロケータ(Linux Kernel 2.6.23からデフォルトになりました)の変更にATIのアプローチが追いつけていないためです。これは私たちでは対処が行えないため、ベンダーの責任で対処すべき問題です。今の時点での回避策は、Ubuntu 7.04を使う、サスペンドを行わない、'ati' ドライバを使う、ということが挙げられます。Bug #121653

AppArmorと印刷

Ubuntu 7.10では、AppArmorと呼ばれる新しいセキュリティ層を導入しました。しかし、これはまだCUPSによる印刷処理に対応できていません。このため、以下のような状況で印刷に失敗します。これらの問題の回避策は、sudo aa-complain cupsdを実行し、AppArmorのCUPSプロファイルを止めてしまうことです。CUPSに対してAppArmorをもう一度有効にするには、sudo aa-enforce cupsd を実行すればよいでしょう。

  • AppArmorが有効な場合、bluetoothプリンタが動作しない。Bug #147800

  • サードパーティによるプリンタドライバ(多くはプリンタのメーカーによるもの)が動作しない。Bug #152537

  • HP製複合機のFAXが動作しない。
    • HPのドライバソフトウェアのバグのため、HP製複合機のFAXは動作しません。現在のところ、回避策もありません。ただし、HP社は問題を認識しています。Bug #153152

追加されたユーザにプリンタ管理の権限がない

プリンタの設定を行うためには、ユーザはプリンタ管理者(「lpadmin」)グループに所属していなければなりません。しかし、[システム]→[システム管理]→[ユーザとグループ]から追加されたり、ユーザ管理ツールで修正されたユーザは、このグループに追加されません。 回避策として、「端末」ウインドウで sudo adduser <user> lpadmin を行うことで、ユーザに「lpadmin」の権限を与えることができます。Bug #152107

ユーザ管理ツールが、ユーザの特権情報を保持しない

ユーザ・管理者ユーザの設定ツール([システム]→[システム管理]→[ユーザとグループ] )が、新しくユーザを追加した際に、既存の全てのユーザのグループ所属情報を削除してしまうことがある、という報告があります。これによりユーザが管理者権限を失うことがあり、結果として、システムへの管理者権限のアクセスが全く行えなくなることがあります。この問題の原因はまだ解明されていません。このため、この問題の解決策は今のところありません。もしもこの問題に遭遇したら、リカバリモードで起動し、各ユーザのグループ所属情報をコマンドラインから復元することで元の状態に復帰できます。 たとえば、adduser joe admin は、joeに管理者権限を与えます。Bug #26338

KopeteがMSNに接続するとクラッシュする

KubuntuのインスタントメッセンジャーであるKopeteが、MSNのアカウントに接続しようとするとクラッシュします。修正版がまもなくリリースされる予定です。Bug #153500

Dell Latitude L400 でCPUファンが動作しない

Dell Latitude L400において、CPUファンがまったく動作しません。このため、負荷がかかるとCPUがオーバーヒートします。Grubのbootコマンドに、acpi=offを追加することで暫定的に問題を回避できます。Bug #127772

起動時スプラッシュ画面が表示されない

一部のモニタでは、Desktop CDからインストールした際に解像度が正しく認識できず、ブートスプラッシュ画面が表示されません。/etc/usplash.confを修正し、解像度を正しく設定することで問題を解決できます。Bug #150930

UbuntuJapaneseWiki: JapaneseLocalizedDerivative/GutsyGibbon/ReleaseNotes710 (最終更新日時 2012-01-10 11:49:10 更新者 匿名)