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wiki.ubunutu.comにあるSaucyのリリースノートのクローンです。
はじめに
Ubuntu開発者は、オープンソースコミュニティーが提供する最も新しく、そして素晴らしいソフトウェアを提供するため迅速に対応しています。
Ubuntu 13.10の入手
Ubuntu 13.04からのアップグレード
デスクトップ環境でUbuntu 13.04からアップグレードするには、次の手順を用います。:
- 「ソフトウェアソース」を開きます。
- Alt + F2を押してコマンドボックスに"update-manager"と入力します(ダブルクオーテーションは付けません)。
- アップデートマネージャーが開いて、次のように表示されるはずです: 「新しいディストリビューション '13.10' にアップグレードできます」
- 「アップグレード」をクリックし、画面に表示される指示に従います。
サーバー環境でUbuntu 13.04からアップグレードするには、次の手順を用います。:
インストールされていない場合、update-manager-coreパッケージをインストールします。
コマンドsudo do-release-upgradeを入力してアップグレードツールを起動します。
- 画面に表示される指示に従います。
注意: サーバーのアップグレードではGNU screenを使用しており、通信が切断されてしまった場合などでも自動的に再アタッチします。
Alternate CDからのオフラインでのアップグレードオプションはUbuntu DesktopやUbuntu Serverにはもはや提供されません。公式ミラーや各地の接続可能なミラーの1つへのネットワーク接続があることを確認して上記の指示に従ってください。
他のリリースからのアップグレード
他のUbuntuのリリースのユーザーはまず13.04にアップグレードしてから、13.10にアップグレードする必要があります。
13.10へのアップグレードについてより詳しい情報を得るには、upgrade instructionsをご覧ください。
Windows向けUbuntuダウンローダーは提供されません
Wubiには、13.04で解決しきれなかったさまざまなバグがあるため、Wubiインストーラーは今回もリリースされません。この決定についての詳細は、ここで読むことができます。Windowsシステムのパーティションを切り直さずにUbuntuを試したいユーザーは、Wubiではなく、DVDまたはUSBディスクからブートできるライブシステムを利用してください。
サポート期間
Ubuntu 13.10は、9ヶ月間のみサポートされます。Ubuntu 13.04より前の「LTSではないリリース」では18ヶ月間サポートされていました。詳細な情報は、ここまたはここのアナウンスを参照してください。
Ubuntu 13.10のダウンロード
13.10のイメージは、近くにあるミラーサイトからダウンロードできます。
オフィシャルなミラーサイトを利用する場合(訳注:リリースからしばらくの間は混雑のため転送性能があまり高くないため、ミラーサイトを探してみることを強くお勧めします)、ISOイメージは以下からダウンロードできます:
http://jp.releases.ubuntu.com/13.10/ (Ubuntu Desktop and Server)
http://cloud-images.ubuntu.com/releases/13.10/release/ (Ubuntu Cloud Server)
http://cdimage.ubuntu.com/netboot/13.10/ (Ubuntu Netboot)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-core/releases/13.10/release/ (Ubuntu Core)
http://cdimage.ubuntu.com/edubuntu/releases/13.10/release/ (Edubuntu DVD)
http://cdimage.ubuntu.com/kubuntu/releases/13.10/release/ (Kubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/lubuntu/releases/13.10/release/ (Lubuntu)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntustudio/releases/13.10/release/ (Ubuntu Studio)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntu-gnome/releases/13.10/release/ (Ubuntu-GNOME)
http://cdimage.ubuntu.com/ubuntukylin/releases/13.10/release/ (UbuntuKylin)
http://cdimage.ubuntu.com/xubuntu/releases/13.10/release/ (Xubuntu)
Ubuntu 13.10 for phonesをインストールするには、Touch/Installにある指示に従ってデバイスのイメージをダウンロードして書き換えを行なってください。
13.10での新機能
詳細は Saucy blueprint list を参照してください。
テストして、バグを発見したら報告してください:
アップデートされたパッケージ
毎回の新しいリリースの場合と同様に、パッケージ(すべての種類のアプリケーションとソフトウェア)は速いペースでアップデートされています。これらのパッケージの多くはDebianのunstableブランチから自動的に同期されています。その他のパッケージは13.10向けに明示的にpullされています。
Ubuntu 13.10に投入されたすべてのパッケージのリストを見るには、saucy-changesを購読してください。
Linux kernel 3.11
Ubuntu 13.10は3.11.0-12.19 Ubuntu Linux kernelを採用しており、これはv3.11.3 upstream Linux kernelをベースとしたものです。
Upstart 1.10
- ※訳注:この部分の記述は原文も13.04と同じものです。
このリリースでは、新しい「bridge」として、 upstart-file-bridge(8) が追加されています。これは、ファイルシステムの変化をトリガーにしたジョブを実現する機能です。たとえば、なんらかのファイルが作成されたことをジョブの「start」条件にするには、次のようにします:
start on file FILE=/var/log/foo.log EVENT=create
あるいは、ファイルグロブを用いて、いずれかのファイルが 削除された ことをジョブの「start」条件にするには、次のように記述します。
start on file FILE=/var/app/*.foo EVENT=delete
詳細は、 upstart-file-bridge(8) と file-event(7) manページを参照してください。
これらとは別に、新しく upstart-monitor(8) ツールが追加されました。このツールは、Upstartイベントをリアルタイムに表示するものです。GUIアプリケーションとしても、コンソールコマンドとしても利用可能です。
CUPS 1.7, cups-filters 1.0.40, Ghostscript 9.10, Cairo 1.12.16
今回の印刷システムでは大きな変更はありませんが、小さなバグ修正と改善が数多く行われています。
CUPS 1.7: client.conf経由で古いCUPSサーバーを用いるときに、”ServerName ..." 行の サーバー名の末尾に "/version=1.1" (サーバーのIPPバージョンを指定する) を指定できるようになりました。この機能はCUPSのドキュメントに記載、コマンドラインツールはサーバーへのアクセスが失敗したときに、"/version=1.1" オプションを追加すると問題が解決する可能性がある、というヒントを表示するようになりました。
プリンターの機種特有のUSBの非互換性を回避するために /usr/share/cups/usb/org.cups.usb-quirks ファイルが定義され、ユーザーあるいはシステム管理者が容易にルールを追加できるようになりました。もしこのファイルを編集して、あるプリンターを動作できるようにしたならば、"cups"パッケージにバグをレポートして、その変更を我々に教えてください。
CUPSの設定ファイルが失われるという問題を以前に経験されたとしたら、その問題は今回で修正されているはずです。もしその問題が依然起こるのであれば、/etc/cups/cups-files.confに"SyncOnClose Yes"行があるか確認してください。 cups-filters 1.0.40: 互換性と信頼性向上のため、いくつかの改善とバグ修正が行われました。例えばGhostscriptの出力するPostscriptがうまく動かないPostscript印刷可能なプリンターのために、Popplerを使ったり、無駄なフィルターチェインを省略したり、いくつかのメモリリークを修正したり、その他、多くの修正が行われています。 数えきれないほどのバグ修正に貢献してくれたRed HatのTim WaughとJiri Popelkaに感謝します。
BonjourおよびCUPSブラウジングはデフォルトでは両方有効にされています。これは、すべてのバージョンのCUPSで共有されているプリンターをリストアップするためです。/etc/cups/cups-browsed.confにてこの動作を変更できます。
Cairo 1.12.16: ほとんどのGNOMEアプリケーション(Cairoグラフィックライブラリーを用いたもの)の印刷ジョブ出力は最適化され、よりよい印刷パフォーマンスを得られます。特にPostScriptプリンターで顕著です。
Python 3.3
我々は最終的にPython 2ではなくPython 3をUbuntuデスクトップイメージとともにリリースするつもりです。Ubuntu 13.10イメージの作成に向けてこのプロセスを継続したものの、Ubuntu 13.10のリリースに向けてすべてをPython 3に変換することはできませんでした。
もし、Python 2をベースにしたプログラムを持っている場合でも心配は要りません。Python 2はしばらくの間、引き続き(pythonパッケージとして)利用可能です。しかし、将来のUbuntuのバージョンを十分にサポートするには、自分のコードをPython 3へポートすべきです。Python/3にはこれについていくらかのアドバイスとリソースがあります。
AppArmor
AppArmorには、いくつかの新機能がUbuntu 13.10において追加されています。特筆すべきは以下のものです。
DBusの各所に対して、細かな粒度でアクセス制御を行えるようになりました(fine-grained DBus mediation)。制御できる範囲は、bus、binding name、object path、interfaceとmember/methodです(詳細は man 5 apparmor.d 参照)。
- 名前付きAF_UNIXソケットの制御が復活しました。
あらかじめ提供される制御項目として、ApplicationConfinement用の設定が追加されました。「click package」とUbuntu AppStore向けの機能です。
aa-easyprof ツールや apparmor-easyprof-ubuntu ポリシーを用いたポリシー自動生成を扱いやすくしました。
AppArmorポリシーのうち、パッケージに含まれているものについては、上記の変更を踏まえた修正が加えられています。しかし、利用者の側で生成したポリシーは個別に対応する必要があります。名前付きAF_UNIXソケットの制御を行うルールをUbuntu 8.04 LTS環境で生成していた場合、おそらく「rw」を許可するルールを含まない状態になってしまっているでしょう。また、DBusの制御ポリシーについては、移行のために、既存のパッケージに含まれるポリシーファイルには、DBus関連の全アクセスを許可するルールが記述されていることがあります。こうしたソフトウェアパッケージについても、今後のUbuntuのリリースでは適切な粒度でのアクセス制御に移行する予定です。
LibreOffice
LibreOfficeはアップストリームの4.1.2ファイナルリリースと等しい、バージョン4.1.2~rc3にアップデートしました。LibreOffice 4.1の新機能は次のものが含まれます:
- Writerでの画像の回転
- Writer, CalcとImpressドキュメントへのフォントの埋め込み。異なるマシンやプラットフォーム間で、レンダリング結果の統一が大幅に改善します
- フォトアルバム作成
- ステップ(階段状チャート)のグラフ
- Microsoft Officeとのたくさんの相互運用性改善
詳細はLibreOffice 4.1 の新機能と修正をご覧ください
64-bit ARMアーキテクチャ
Ubuntu 13.10には、新しいサポートアーキテクチャとして64bit ARMシステム(『arm64』アーキテクチャ。「AArch64」や「ARMv8」と呼ぶこともあります)への対応が、開発者向けプレビューとして含まれています。このサポートは限定的なもので、現在も開発が続けられているものです。しかしながら、現状でも開発者が作業したり、ARMサーバーを構成し、実験的なテストをする上では十分であると考えられます。Ubuntu Core arm64イメージは、ARMv8 Foundation Model上で利用できるカーネル(カーネルは13.10には含まれていません)で動作するルートファイルシステムとして提供されます。
時間的な制約により、現在のところ、Ubuntuのアーカイブのarm64向けパッケージはサブセットだけが提供されます。armhfアーキテクチャのものと比較すると、「main」に含まれるもののうち、94%のバイナリパッケージが存在します。また、アーカイブ全体では69%のバイナリパッケージだけが存在します。Ubuntu 14.04に向けて、このカバー率を改善する予定です。
Ubuntu
Upstart User Sessions
このリリースから、Upstart User Sessionsがデフォルトで有効になりました。これにより、Upstartが各ユーザーのデスクトップセッションを管理するようになっています。
動作しているUpstartのセッション情報を確認するには、echo $UPSTART_SESSION を実行することで、D-Bus経由でSession Initプロセスの一覧を確認できます。もしくは、次のコマンドを用いることで、Upstartセッションを構成するプロセスのPIDを $UPSTART_SESSION の値とともに把握することができます。
$ initctl list-sessions
User Sessionも、通常のUpstartと同じコマンドで操作できます(つまり initctl や start 、 stop を利用できます)。たとえば、ユーザーセッションで実行されているJobを確認するには次のように操作します(訳注:sudoコマンドを付けず、一般ユーザーとしてinitctlを実行していることに注意してください)。
$ initctl list
System Job をユーザーセッション上からリストする場合、次の2種類の操作のうち、いずれかを利用してください:
$ initctl --system list $ sudo initctl list
Session Jobは /usr/share/upstart/sessions/ に加えて、 $XDG_CONFIG_HOME/upstart/ (もしくは $HOME/.config/upstart 。ただし、この設定が使われるのは $XDG_CONFIG_HOME が設定されていない場合のみです)で指定されたサービスを起動します。
Session Jobの出力は $XDG_CACHE_HOME/upstart/ (もしくは $HOME/.cache/upstart/ 。ただし、 $XDG_CACHE_HOME が設定されていない場合のみ)に記録されます。
init(5) に詳細な情報があります。
Ubuntu Server
OpenStack 2013.2 (Havana)
Ubuntu 13.10はOpenStackの2013.2 Havanaを含んでいます。13.10においてOpenStackプロジェクトはNova、Glance、Swift、Keystone、 Horizon、Cinder、Neutron、そしてCeilometerをサポートしています。Heatも13.10ではUbuntu Universeに含まれています。
Quantum(OpenStack Networking)は名前をNeutronに変更しました。更新パッケージは必須な移行としてインストールしますが、/etc/quantum配下の設定ファイルは、適切な設定の確認と更新を行ない/etc/neutronに手動で移行する必要があります。
OpenStack HavanaはUbuntu Cloud Archiveにて、Ubuntu Server 12.04 LTSでも利用できます。
Juju 1.16.0
Ubuntu 13.10はJujuの1.16.0リリースを含んでいます。これは以下の新しい特長があります:
Node.jsやRailsワークフローのサポートを含む、130サービスを超えるサポート済みのクラウドのデプロイが利用可能に。
AWS、HP Cloud、Azure、OpenStack、MAASやローカルのデプロイをサポート。
新しいグラフィカルユーザーインターフェース。すべてのサポート対象クラウドに対して、GUIからデプロイ可能になっています。
全面的に新しいドキュメント。
- MAASやLXCの管理コンテナー。
特定のマシンを指定したデプロイが可能に。
Ubuntu以外のオペレーティングシステム上で利用できるユーザクライアント(MacとWindows向け)。(Ubuntuサーバへデプロイする必要があります)
現在、Juju 0.7で構築した環境は1.16.0に移行することができません。後方互換性のため、Juju 0.7は13.10のアーカイブにあります。
Juju 0.7クライアントツールへ戻すには以下のようにします:
sudo update-alternatives --set juju /usr/lib/juju-0.7/bin/juju
また、新しい1.16.0リリースに戻すには以下のようにします:
sudo update-alternatives --set juju /usr/lib/juju-1.16.0/bin/juju
すべての詳細はJujuドキュメントを確認してください。
Juju 1.16.0はUbuntu Cloud Tools Archiveにて、Ubuntu Server 12.04 LTSでも利用できます。
MAAS 1.4
Ubuntu 13.10には最新のMAASリリース(1.4)が含まれます。このUpstreamの新リリースには、多くのバグ修正と機能強化が含まれています。新しい機能は次の通りです。
- サーバーの「試運転」(commissioning)時に、LLDPを用いてネットワークディスカバリが可能になります。
- より高速なインストールが可能です。Curtinインストーラーを用いています(Debian Installerの高速な代替です)。
- DHCP・電源制御・PXE・DNSについて、拡張可能なテンプレートを用いることができます。/etc/maas/templatesを参照してください。
- maas-cliがSSHキーとAPIクレデンシャルの管理に対応しました。
- HP Moonshotシステムをサポートしました(ただし、ユーザーがiLOのクレデンシャル情報を提供する必要があります。これは、電源管理に用います)。
新機能やバグフィックスについてより詳しい情報を得るには、MAAS ChangeLogを確認してください。
MAAS 1.4はUbuntu Cloud Tools Archiveにて、Ubuntu Server 12.04 LTSでも利用できます。
LXC 1.0~alpha1
多くの年月を開発に費やし、ついにLXCが「main」リポジトリに収録されるようになりました。これにより、Ubuntu Security teamによる確認とサポートが提供されるようになっています。
Ubuntu 13.10にはLXC 1.0~alpha1が含まれています。これは、Ubuntu 14.04 LTSに採用される予定のLXCリリースの、最初のスナップショットバージョンです。14.04 LTSに採用されるLXCには、upstreamとの協働による、5年間のバグフィックス&セキュリティアップデートが提供される予定です。
LXC 1.0~alpha1には次の機能が含まれます:
- 強化されたAPIと各種言語のバインディング。
- 柔軟なデータ保持バックエンドと、コンテナのクローンとスナップショットのサポート。
- LXCコンテナ操作時の、より確実な一貫性保持。
- 各種LXCテンプレートの強化。ubuntu-cloudテンプレートはLXCのclone-hooksを適切に利用するようになり、create時と同じように、clone時にもuser-dataを受け取れるようになりました。
- Androidをホストとしてもコンテナとしても利用可能。
- 非特権ユーザーによるコンテナ利用の実験的サポート。
詳細はLXCの新しいWebサイトか、Ubuntu Server guideを参照してください。
仮想化
Ubuntu 13.10にはQemu 1.5.0およびlibvirt 1.1.1が含まれます。
Qemu 1.5.0およびlibvirt 1.1.1はOpenStack Havana向けのUbuntu Cloud Archiveの一部としてUbuntu Server 12.04 LTSでも利用できます。
Apache 2.4ならびにPHP 5.5
Ubuntu 13.10ではApache 2.4ならびにPHP 5.5が採用されています。これらのパッケージのユーザーは、アップグレードを行う前にApache 2.4のディレクティブ、新しいツール、Ubuntuパッケージにおける設定スニペットを管理するためのディレクトリ構造について互換性を確認してください。
より詳細な情報は、Apache 2.4 アップグレードガイド ならびにPHP 5.5 マイグレーションガイド を参照してください。
Ceph 0.67.4
Ubuntu 13.10では最新のCeph Dumpling LTSリリース(0.67.4)が採用されており、パフォーマンスならびに効率の改善やブロックデバイスの暗号化が提供されています。
アップグレードを行う際の完全な詳細については、Ceph リリースノート を参照してください。
Ceph Dumplingは、Ubuntu Server 12.04 LTSでもOpenStack Havana向けのUbuntu Cloud Archiveの一部として利用できます。
Open vSwitch 1.10.2
Ubuntu 13.10ではVXLANオーバーレイネットワークをサポートしたOpen vSwitch 1.10.2が採用されています。
Open vSwitch switchデーモンは、Upstartジョブとして管理されるようになりました。これによりブートプロセスの初期段階からOpen vSwitchを利用できるようになっています。この移行に伴い、Open vSwitchのinitスクリプトに含まれていた 'force-reload-kmod' サブコマンドは、Upstartジョブ 'openvswitch-force-reload-kmod' に置き換えられました。これらは、Open vSwitchの完全なリロード(カーネルモジュールとデーモンの再起動)を提供します。
sudo start openvswitch-force-reload-kmod
このリリース時点で、bridge互換モジュールは削除されています - ユーザーはUbuntuネットワークスクリプトに統合されたネイティブなOpen vSwitchを利用するよう移行する必要があります - 詳細はパッケージの README を参照してください。
Open vSwitch 1.10.2は、Ubuntu Server 12.04 LTSでもOpenStack Havana向けのUbuntu Cloud Archiveの一部として利用できます。
Cloud-Init 0.7.3とCloud Images
Ubuntu 13.10には、Cloud-Init 0.7.3が含まれます。次の新機能を提供します:
user-dataによる設定機能が、Microsoft AzureとJoyent Cloud(SmartOS)、OpenNebulaをサポートするようになりました。
cloud-configによる設定において、複数に分けて設定を投入できるようになりました。 JSONPを用います。
- エフェメラルディスクの作成とパーティション構成に対応しました。Microsoft AzureとJoyent Cloud(SmartOS)ではデフォルトで利用されます。
13.10から、Joyent Cloud(SmartOS)をUbuntu Cloud Imagesのサポート対象に加えました。Cloud Imagesはリリースのすぐ後に提供する予定です。Cloud-InitのSmartOSサポートには、user-dataやuser-scriptsを「smartdc」ツールから指定できる機能が含まれています。利用者は、user-dataをbase64エンコードして利用するのが典型的な利用例です。
Cloud ImagesのWindows Azure向けバージョンでは、cloud-initを完全な形で利用できるようになりました。以前のCloud Imagesはcloud-initとともにwalinuxagentを利用する形でしたが、walinuxagentによる設定機能をすべて無効にし、Cloud-Initが全体を設定するようになっています。
Puppet 3
Ubuntu 13.10にはPuppet 3が含まれます。これは既存のUbuntuのリリースに含まれていたPuppet 2.7.xからのメジャーアップグレードで、互換性のない変更を数多く含んでいます。
利用の前に、Upstreamのrelease notesを確認し、利用環境において互換性のない変更が含まれないか確認するようにしてください。
Ubuntu for Phones
13.10では、スマートフォン向けのはじめてのイメージを提供することで、Ubuntuプロジェクトとして大きな進歩を成し遂げました。さらに、長年Ubuntuディストリビューションにおいて存在していた多くの問題を解決するために、Ubuntu phoneのイメージには次のような新技術が導入されています:
- イメージベースのアップデート
- 完全なSDK
- アプリケーションの隔離機能
- Click PackageとApp storeでのClick Installer
- Mirディスプレイサーバーとウィンドウマネージャー
- Unity 8
13.10における、主なサポート対象はGalaxy NexusとNexus 4ですが、それ以外の携帯電話やタブレットで利用できるイメージもあります。
Kubuntu
Kubuntuのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: http://kubuntu.org/news/kubuntu-13.10
Xubuntu
Xubuntuのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: https://wiki.ubuntu.com/SaucySalamander/ReleaseNotes/Ja/Xubuntu
Edubuntu
Edubuntuのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: https://wiki.ubuntu.com/SaucySalamander/ReleaseNotes/Edubuntu
Lubuntu
Lubuntuのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: https://wiki.ubuntu.com/SaucySalamander/ReleaseNotes/Ja/Lubuntu
Ubuntu Studio
Ubuntu Studioのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: https://wiki.ubuntu.com/SaucySalamander/ReleaseNotes/Ja/UbuntuStudio
UbuntuKylin
UbuntuKylinのこのリリースにおける補足説明はこちらで確認できます: https://wiki.ubuntu.com/UbuntuKylin/1310-ReleaseNotes
Ubuntu GNOME
こちらを参照してください: Ubuntu GNOME リリースノート
既知の問題点
ソフトウェアでは避けられないことですが、Ubuntu 13.10のリリース作業において、いくつかの大きな問題点が見つかっています。ここでは、すでに明らかになっている問題点(そしてその回避策)を示します。また、ここに記述のあるバグは、追加で報告する必要はありません。:
起動、インストール、インストール後の動作
- インストール時に手動パーティション設定を行う場合、多くのパーティションを含むディスクに対してパーティションの削除や再作成を行うと、インストーラーが「このパーティションはフォーマットされる」と認識するタイミングでハングアップすることがあります。システムのリセット後、インストールを再度行うことでインストールを正常に完了することができます。(1240794)
- デスクトップイメージのインストーラーは、既存の暗号化 (LUKS) ボリュームをアンロックできません。もし、パーティショニング作業で、既に存在する暗号化ボリュームを対象にしなければならないのであれば、"Try Ubuntu without installing"(「インストールせずにUbuntuを試してみる」) を選択してライブセッションで起動してください。そして、暗号化されたボリュームを開き(例: UnityのLauncherから対象ボリュームのアイコンをクリックする)、表示されるプロンプトに暗号化解除のパスワードを入力してください。その後、それらを閉じ、ubiquityコマンドを実行してインストールを開始してください。(1066480)
インストーラーを用いてアップグレードや再インストールを行う際、既存のシステムに暗号化スワップが存在すると、その領域の再利用に失敗します。このとき警告は表示されるものの、インストールそのものは完了させることができます。インストールされたシステムには有効なスワップ領域が存在せず、ユーザーは改めて手動でスワップ領域を作成する必要があります。次のドキュメントを確認し、スワップの追加と有効化の手順を確認してください。https://help.ubuntu.com/community/SwapFaq (1172002)
インストール時、対象システムのメモリ搭載量が極端に少ない場合、インストーラーの起動や終了時に、一切エラー表示がないにも関わらず処理が完了しないことがあります。このようなシステムでは、インストール前にスワップ領域を作成しておくことが推奨されます。次のドキュメントを確認し、スワップの追加と有効化の手順を確認してください。https://help.ubuntu.com/community/SwapFaq (1172161)
- まれに 'Install Type' 画面の 'Next' ボタンが動作しない場合があります。ほとんどの場合、'Back' をクリックしてもう一度試行することで解決することが期待できます。(1172572)
- Microsoft Hyper-V Server 2008 R2 において、ビデオドライバーのエラーが発生します。(1199345)
- Windows Virtual PC 環境では、64bit ISOイメージからの起動は行えません。(1228086)
Migration
Graphics and Display
ネットワーク
MPA2/PEAP/MSCHAPv2を利用したWifiネットワークへの接続において、CA証明書を省略した構成でネットワークに接続しようとすると、Network Managerが証明書の検証に失敗し、結果としてネットワークへの接続に失敗します。バグレポートでワークアラウンドを確認してください。(Bug:1104476)
デスクトップ
タブ機能のサポートがWebappsから除去されています。これは、Webappsが個別のwebappsコンテナー内で実行されるようになり、既存のブラウザ上で実行されるモデルではなくなったためです。(Bug:1230382)
Gmail統合の受信メール数とラベルのサポートのため、unity-webapps-gmailパッケージの更新が必要です。現時点ではこの更新パッケージはPPAから入手できます(https://launchpad.net/~webapps/+archive/staging )。リリース後、通常のリポジトリからもSRUプロセスを通じて更新版を提供する予定です。(see Bug:1069576)
Kernel
Ubuntu for phones
アプリケーションの隔離機能(Application Confinement)
Ubuntu for Phoneの重要な機能のひとつは、サードパーティソフトウェアを安全な形で利用できることにすることです。ApplicationConfinementの実現に向けて多くの作業を行い、この機能を実現しています。特に、アプリケーションがUbuntu appstoreからインストールされた場合は、click packageへのAppArmorが適用されます。13.10のPhone向けアプリケーションの隔離は十分に機能する状態となっています。しかしながら作業はまだ残されており、14.04に向けて開発を継続しています。具体的には次の通りです。
Mirはまだ、他のプロセスの通知ダイアログをフォアグラウンドアプリケーションに割り込ませる機能を持っていません(Bug:1224756)。結果、以下の標準サービスについては通知を受け取ることができません:
ロケーションサービス(GPS, Bug:1219164)
pulseaudioによる録音(Bug:1224756)
ビデオレコーダー(Bug:1230366)
AppStoreアプリのうち、オーディオ機能を利用するものはpulseaudioシステムモジュールを呼び出した際にも適切にアクセス制御されるよう修正される必要があります(Bug:1211380)
いくつかの共有メモリファイルは、現状ではアプリケーションごとに分離されていません(Bug:1197060, Bug:1226569, Bug:1224751)
Androidサービスのうち、binder経由で利用されるものは適切に制御されていません(つまり明示的に許可されていない場合であっても、アプリケーションからセンサやカメラサービスを利用できてしまいます。Bug:1197134)
AppArmorによる制御は、シグナル・ptrace・抽象化ソケット・その他各種IPCの、同一UIDのプロセスに対する部分が実装されていません。
AppArmorによる制御のうち、/proc以下に生成されるプロセスごとのファイルへの制約はまだ機能が実装されていないため、機能しません。
AppArmorによる環境への制御はまだ実装されていません。Ubuntu for phoneの13.10リリースでは、あまり制御されていないプロセスから他のプロセスが実行されてしまい、制御をすり抜けないようにする形で埋め合わせています。
- Xは制御されていません(結果、キーボードロガーやマウスロガー、ドラッグアンドドロップトラップ、スクリーンの奪取、xsettingsモジュールの不正なロードはどからは保護されていません)。Ubuntu for phoneをMir上で利用している限りは問題になりませんが、Ubuntu appstoreからXベースのアプリケーション(例:Ubuntu Desktop)を利用するときに問題になります。
- YAMAカーネルLSMは、Galaxy Nexus (maguro)とNexus 7 (grouper)用には準備されていません。また、Nexus 4 (mako)とNexus 10 (manta)ではモジュールは含まれているものの有効になっていません。結果として、YAMAが提供するptraceへの制約・各種リンクの制限機能は提供できていません。
ブラウザー
- 現状では、HTML5ビデオストリーミング再生において、動画再生ハードウェア支援が実用レベルにありません(性能上の問題。不要なバッファコピーが排除されていないため)。
ビデオをリプレイすると、ブラウザーがクラッシュします (Bug:1236599)
Webページをスクロールすると、異常にがたつきます(「maguro」上で確認)(Bug:1240881)。
カレンダー
予定を追加することはできますが、編集ができません (Bug:1240809)
リマインダー機能はまだ実装されていません (Bug:1240539)
カメラ
- 写真撮影のみが可能で、動画撮影はできません
時計
- アラーム機能はまだ完成していません(保存ができず、通知ができません)
- 設定でタイムゾーンを変更しても検知されず、タイムゾーンの変更を認識させるためにアプリケーションを再起動する必要があります
- 現在地の検知はGPSを利用したものではなく、geoipに依存したものになっており、結果の信頼性があまり高くありません
Dropping Letters
ゲーム中の音が(音楽もSEも)鳴りません (Bug:1196865)
言語とシェル環境
システム言語を変更した場合、シェルに変更を反映させるためにシステムを再起動する必要があります (Bug:1240875)
システムを横画面にしたときに、左手側のキーボードが入力を反映しません (Bug:1236489)
ロケーション
- デバイスがGPSを扱う際、GPS衛星の検知に長い時間がかかります。- AGPS/SUPLサポートがないためです。
メディアプレイヤー
ソフトウェアデコードとレンダリングは現状ではサポートされていません (Bug:1234722)
- 複数のビデオファイルを、複数のメディアプレイヤーで再生することはサポートされていません
- ビデオ再生にちらつきがあります(「maguro」環境で確認)
ビデオをリプレイするとクラッシュします (Bug:1236599)
メディアスキャナー
「Maguro」:サムネイルを扱う際、色の変換が誤っています (Bug:240264)
- 大きなファイルをMTPを使って転送する場合、メディアスキャナーが極端にCPUを消費します。
Mir
Unity8の画面がちらついたり、応答を停止したりします(「grouper」環境で確認)(Bug:1238695)
「Manta」(Nexus 10) をサポートしていません (Bug:1203268)
壁紙としてカメラで撮影した画像を指定すると、ただの黒背景になります(「maguro」環境で確認)(Bug:1227783)
SDK - Qt Creator
接続したスマートフォンのスクリーンショットが取得できません (Bug:1238839)
電話機能
- 電話やSMSの着信はバイブレーションが機能しません。
Shorts
記事のクリッカブルリンクは機能しません (Bug:1217297)。回避策として、記事の単体表示時にツールバーから操作するとブラウザが起動します。
Software Store
- レーティングとレビュー機能は未実装です。
アプリケーションのうち、「アーキテクチャ:すべて」と指定されたものはデバイス上では表示されません。(Bug:1239662)
天気
- 現在地の検知はGPSではなくgeoipベースです。結果の信頼性があまり高くありません
プラットフォーム全般
UpstartのSession管理はUbuntu Touch上でメモリリークします (Bug:1235649)
omapfbドライバの問題で、ueventsが大量にシステムに送出されてしまいます(「maguro」環境で確認)(Bug:1234743)
Ubuntu Server
MAAS
MAASサーバーのインストール時、maas-region-controllerが導入されるタイミングでネットワーク接続がないとインストールが失敗します (Bug:1172566)
「highbank」環境(訳注:Calxeda ECX-1000)で利用されるカーネル指定が間違っており、genericカーネルを使うようになっていません (Bug:1166994)
「midway」環境(訳注:Calxeda ECX-2000)で利用されるカーネル指定が間違っており、generic-lpaeカーネルを使うようになっていません (Bug:1240183)
OpenStack
Neutron(訳注:Quantumから名前が変更されました)サービスを維持するために、Grizzlyからのアップグレード時には各エージェントのホスト名の変更に備える必要があります (Bug:1236439)
Ubuntu Core
Kubuntu
Network managementがアップグレード時にクラッシュします (Bug:1231360)
USBインストールメディアが、persistence機能(「データ保存領域を確保し、行われた変更を保存する」機能)が有効になっていると起動できません (Bug:1239833)
Xubuntu
Lubuntu
Ubuntu Studio
UbuntuKylin
上記以外の既知の不具合については、LaunchpadのSaucy Salamanderバグトラッカーをご覧ください。
バグレポート
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日本語翻訳版独自の記述
IBus 1.5
IBusは1.4から1.5に更新され、GNOMEと統合して動作するようになりました。従来どおりGNOME環境以外でも動作します。ただし、1.5ではいくつかの機能が削除されています。削除された機能のうち、大きなものは以下のとおりです。
- 言語パネル
- 半角/全角キーで起動する機能
- すべてのアプリケーション間で同じインプットメソッドを共有する(をオフにする機能)
- Unityのインジケーターにアイコンを表示する機能
- キーボード・インプットメソッドアイコン(Ubuntu/Ubuntu GNOMEのみ)
このうちのいくつかは、これまでとは異なる形の機能として実装されています。
また、仕様も大幅に変更されています。キーボードレイアウトと変換エンジンの双方が、[テキスト入力](Ubuntu GNOMEでは[入力ソース])という項目にまとめられました。これまでは「半角/全角キー」ないし「Ctrl+space」でIBusそのもののオン/オフを行なっていましたが、この操作は「各変換エンジンでの半角/全角の切り替え」に割り当てられています。[テキスト入力]([入力ソース])のソース切り替えは、Super+spaceキーで行います。また、IBusの終了時(たいていはデスクトップセッションからのログアウト時)に選択されていた[テキスト入力]([入力ソース])ソースが、次回起動時に暗黙で選択されるようになっています。
テキスト入力/入力ソース(Ubuntu/Ubuntu GNOME)
これまで[キーボード・インプットメソッド]で行ってきた設定は、[システム設定]の[テキスト入力]で行うようになりました(Ubuntu GNOMEでは[地域と言語]タブにある[入力ソース])。
これまでのIBus環境における、[すべてのアプリケーション間で同じインプットメソッドを共有する]と同等の機能はここから設定できます。これは言い換えると、この設定項目を変更する(デフォルトではオン)方法が、Ubuntu/Ubuntu GNOME以外の環境では変更する方法がないということでもあります。
IBus上でMozcなどのAnthy以外の変換エンジンを使用する場合は、[使用する入力ソース](Ubuntu GNOMEでは[入力ソース])にある[+]ボタンを押し、[入力ソースの選択]から追加してください。
indicator-keyboard(Ubuntu)
UnityのインジケーターにIBusの動作状態を示すアイコンを表示する機能がIBus本体からなくなった代わりに、indicator-keyboardという、キーボード入力に関連する機能を扱うインジケーターが追加されました。テキスト入力の切り替えや設定、文字マップが使用できます。ただしステータス(現在半角か全角か)を表示する機能やMozcの各種ツールを起動する機能はありません。
日本語に関する既知の不具合(Ubuntu)
Super+Spaceキーが多くの場合機能しない (Bug:1201679)
- Shift+Super+spaceを使用する
初回ログイン時、テキスト入力が空で日本語が入力できない(Bug:1233739)
- 一度ログアウトして再ログインする
Super+spaceがindicator-keyboardとIBusの両方に割り当てられており、IBusで切り替えてしまう(Bug:1235940)
- [テキスト入力/入力ソース]でSuper+SpaceをCtrl+spaceなどに変更する
IBus以外のインプットメソッドを使用する場合の注意点
必要なパッケージをインストールしたあと、次のコマンドを実行してください。
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active false
IBusに戻す場合は、次のコマンドを実行してください。
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active true
Fcitx
Fcitx [ˈfaɪtɪks] は2002年に開発が始まった老舗のインプットメソッドです。以前は翻訳を含めて日本語には弱かったのですが、開発者のご尽力により急速に改善し、現在ではIBusの代わりに使用できるまでになりました。変換エンジンもAnthyやMozcなどが使用できます。Fcitx独自の便利機能のほか、IBus 1.5でなくなったIBus 1.4の機能がすべて実装されています。ただしメニューの文言は異なり、[言語パネル]は[状態パネル]、[すべてのアプリケーション間で同じインプットメソッドを共有する]は[ウィンドウ間で状態を共有]です。ただし、Unity Dashでプレエディット(確定前文字列)が表示されません。この場合、[設定]([入力メソッドの設定])-[アドオン]タブ-[拡張]にチェック-[Fcitx XIM Frontend]-[設定]-[XIMでOn The Spotスタイルを使う]にチェックを入れ、Fcitxを再起動してください。Unity Dashの左下にプレエディットが表示されるようになります
Japanese Teamの追加パッケージに不具合修正版があるので、これを利用するのがおすすめです。また、im-setup-helperに含まれるfcitx-setup-helperを使用すると、簡単にFcitxの設定ができます。
辛抱強く不具合修正を行なって下さった、開発者のWeng Xuetianさんにはこの場を借りて御礼申し上げます。
im-setup-helper
IBus・Fcitxに関わる機能として、Japanese Teamのリポジトリに、im-setup-helperというパッケージがあります。日本語Remixでは初期状態でインストールされています。これにはふたつの設定ツールが含まれています。
ひとつめの設定ツールがmozc-setup-helperです。これは13.04の日本語Remixの「デフォルトでMozcが利用できる」という設定を13.10環境で実現するための簡単な設定ツールです。インストール後、初回ログイン時に自動起動するので、指示に従って設定してください。テキスト入力/入力ソースをCtrl+spaceに変更する機能や、Mozcツールをメニューに登録する機能もあります。Mozcを使用しない場合は、[自動起動するアプリケーション]など、自動起動を設定するツールで起動しないようにしてください。
すべての環境でうまく動作するとは限らないため、不具合を見つけた場合はubuntu-jpメーリングリストに報告してください。
もうひとつの設定ツールがfcitx-setup-helperです。IBusの代わりに利用できるFcitxを簡単に利用するためのツールです。Fcitxの動作に必要なパッケージを表示する機能と、必要なパッケージが全てインストールされた状態で、IBusからFcitxに切り替える設定を行うことができます。Fcitxに切り替えるだけでなく、逆にIBusに戻すこともできます。Fcitxと設定ツールはKubuntuにも対応しており、IBusよりもオススメです。IBusに戻してもFcitxが起動してしまう場合、[自動起動するアプリケーション]などでFcitxを起動しないようにしてください。
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