対象とするUbuntu Studioのバージョン
- 7.04 Feisty Fawn以降のすべてのリリース
Ubuntuにおいても、ミキサーコントローラやキーボードといったMIDIコントローラを利用する事ができます。
接続方法による分類
MIDIコントローラは、接続方法によってALSA MIDIを利用するか、JACK MIDIを利用するか決まります。
ALSA MIDIで利用可能
- USBやRS232Cでコンピュータにつないでいる場合
- USBやRS232Cで接続されたサウンドデバイスにMIDIケーブルでつないでいる場合
- PCI/PCI-Express接続のサウンドデバイスにMIDIケーブルでつないでいる場合
JACK MIDIで利用可能
- Firewire接続のサウンドデバイスにつないでいる場合
a2jmidid - JACK MIDIとALSA MIDIをブリッジ
標準状態では、ALSA MIDIを利用するデバイスとアプリケーション同士、もしくはJACK MIDIを利用するデバイスとアプリケーション同士しか接続することができません。
しかし、パッケージ「a2jmidid」でインストールできるアプリケーション「a2jmidid」を実行すると、ALSA MIDIとJACK MIDIの間を自由につなげることができるようになります。プレイバックはFirewire接続のサウンドデバイスだけど、MIDIキーボードはUSB接続にしている場合、もしくはUSB接続のMIDIキーボードでJACK MIDIを利用するアプリケーションを操作したい場合などに有効です。
図は,Firewire接続のサウンドデバイスとUSB接続のMIDIコントローラを接続し、JACKを立ち上げてRosegardenを起動した際の、patchageの表示画面です。灰色に示されているのがJACK MIDIにポートを開いているデバイス/アプリケーション、緑色に示されているのがALSA MIDIにポートを開いているデバイス/アプリケーションです。PCRというのがUSB接続のサウンドデバイスで、そのデバイスのMidi Throughが緑色で表示されています。Firewire接続のサウンドデバイスはMIDIポートを一つ持っていて、firewire_pcmというのがそれです。
a2jで表示されているのが、a2jmididで作られたJACKポートです。ALSA MIDIにポートを開いているアプリケーションのポートが、JACKに作られています。
ALSA MIDIのrawとseq
LinuxAudioウェブサイトのQ: What is the difference between Jack-Midi and Alsa-Midi?が詳しいです。ALSAをバックエンドにJACKを起動した場合に限り、ALSA MIDIをrawやseqに指定する事で、JACK MIDIにポートを開いているアプリケーションへ接続する事ができます。この場合は、qjackctlのSetupウィンドウでプルダウンリスト「MIDI Driver」から「seq」を選択して下さい。