対象とするUbuntu Studioのバージョン
- 11.04 Natty Narwhal
- 10.10 Maverick Meercat
- 10.04 Lucid Lynx
- 9.10 Karmic Koala
- 9.04 Jaunty Jackalope
ネットワークの設定とリアルタイムカーネル
UbuntuのGNOMEデスクトップ環境では、システム >> システム管理 >> ネットワークで起動できる「ネットワークの設定」(network-admin)で有線/無線LANインターフェースの設定を行います。しかしUbuntu Studio環境では、Lucid以前まで標準としていたリアルタイムカーネルとの相性の問題により、パッチを当ててこのツールを使っても設定が出来ないようになっていました。
Ubuntu Studio 10.10からUbuntu標準のカーネルを使うようになったためにパッチが取り払われて、このツールを使っての有線/無線LAN設定をすることができるようになりました。
10.04以前のネットワークインターフェイスの設定方法
Ubuntu Studio 10.04以前においてネットワークインターフェイスを設定するには、以下の方法があります。
対処法1. network-managerを手動でインストールし、こちらから設定を行う
もしLANケーブルでネットに繋げる環境があれば、一旦有線で接続し、Synaptic パッケージ・マネージャを開いて "network" で検索すれば、[network-manager] が見つかりますので、そこに印を付けてインストールしてください。
もしくはUbuntu StudioのインストールDVD内に保管されています。場所は /media/ディスク名/pool/main/n/ 内の network-manager と network-manager-applet というフォルダです。そこにあるdebパッケージを右クリックし「インストーラで開く」を選ぶとパッケージ・インストーラーが開きますので、インストールボタンを押してインストールしてください。「依存関係を満たせません」というメッセージが出る場合は、その足りないファイルも順次インストールします。必要なファイルは全てディスク内に揃っています。
その後再起動すれば、画面右上にネットワークを検知するアイコンが表示されるはずですので、そこから無線LANのパスワード設定をしてください。
対処法2. 他のネットワーク・マネージャを利用する
標準のnetwork-managerで何か問題が起こるようなら、Wicd等のネットワーク・マネージャーを試してみるのもよいです。
対処法3. Linux標準のコマンド「ifconfig」「iwconfig」で設定する
コマンド「ifconfig」「iwconfig」は、標準でインストールされるパッケージ「wireless-tools」に含まれています。「ifconfig」でネットワーク・インターフェース全体の設定を、「iwconfig」で無線ネットワーク・インターフェースの設定を行うことができます。端末での操作に慣れている人はこちらが簡単かと思います。詳細な設定方法は割愛しますが、どちらもシステムの設定を変更するため、スーパーユーザで実行する必要があります。こちらの方法は、あらかじめ、使っている無線LANアクセスポイントのESSIDやWPAなどを調べておく必要があるので、公衆無線LANでは不便ですが、自宅無線LANでは使い勝手がよいです。