対象とするUbuntuのバージョン
- サポートが終了している物は掲載していません。(公式派生は期間の短い物が多いので注意)
- 12.04 Precise Pangolin (ポイントリリースの12.04.1(kernel-3.2)と12.04.5(kernel-3.13)を含む)
- 14.04 Trusty Tahr (ポイントリリースを含む) 及び、以降のubuntuリリース
Secure bootに対応しているUbuntuのバージョン
- サポートが終了している物は掲載していません。(公式派生は期間の短い物が多いので注意)
- 12.04 Precise Pangolin (12.04.5へのアップデートと、lts-trusty パッケージを導入している物)
- 12.04.5 Precise Pangolin (12.04のポイントリリースで標準カーネルは3.13)
- 14.04 Trusty Tahr (ポイントリリースを含む) 及び、以降のubuntuリリース
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はじめに
1台の内蔵ハードディスクの全領域にUbuntuをUEFIモードでインストールする方法を説明します。 選択したハードディスクの中に存在していた全ての情報が削除されます。
Windowsとの共存(デュアルブート)にしたい場合は、参考にしないでください。
注意事項
現状UEFIでのインストールはメーカーの違いやUEFI Firmwareの作り込みの違い等により、設定方法や動作に違いが多いです。 一部機種ではUEFIでのインストールすらできない場合や、インストールはできても起動できない場合もあります。 その場合でもBIOSの確認、設定が必要になりますが、Legacy(従来の方式)なら問題なく動作する様です。 実際の動作は試してみないと解らない事が多い為、リカバリーディスクの準備や方法の確立は必須です。
インストールするUbuntuは必ず64bit版を使用する必要があります。
Japanese Team公式ページのJapanese Remixはubuntu 13.10より64bit版が提供(本家のデフォルトが64bit版になった為)されており、UEFI対応です。
それ以前の物は全て32bit版です。
(未検証: ubuntu 14.10のリリースノートには、kernel-3.16の項に32bit UEFI BIOS上で64bit EFIブートがサポートされた記述がある)
Ubuntu(64bit)をインストールする前に工場出荷時に戻せるリカバリーディスクの作成や入手、大切なデータのバックアップをしておいてください。
使用中のPCがUEFI Firmwareを搭載しており、それが利用可能の状態にある事が前提です。
Windows8プレインストールPCや、BIOSでUEFI関連の項目があり、"Enable"、"UEFI"、"Both"等となっていれば殆どの場合問題無いと思います。
Secure boot機能が搭載されている機種はSecure bootを"Disable(OFF)"にしておいてください。
Ubuntuには、Secure boot機能を使う為の方法と必要なパッケージが存在しますが、Secure boot環境で私自身が動作確認していませんので説明しません。
その他UEFIにおける注意事項はUEFI-Community Ubuntu Documentationに記載があります。
PCを外部デバイス(CD/DVDドライブやUSBメモリー)からUEFIモードで起動する方法を、説明書やメーカーのサポートを利用して確認しておいてください。
現状は、特にノートPCの場合、メーカーやUEFIの作り込みの違いにより統一性がありません。
実際にUbuntu(64bit)のLiveCD/DVD又はUSBで起動してみて確認する事も可能ですが、UEFIで起動しなかった場合、結局起動方法を調べる必要があります。
Liveイメージで起動時にCUI画面で白文字のgrubメニューが現れる。(UEFIモードで起動している)
Liveイメージで起動時に紫のスプラッシュ画面で起動し、GUIとインストーラーが立ち上がる。(Legacyモードで起動している)
UEFIで起動できた場合の画面
インストール
インストールするUbuntu(64bit)のLiveCD/DVDやUSBメモリーからUEFIモードで起動する。
CUIで白文字のgrubメニューが起動したら"Install Ubuntu"を選択する。
grubメニューが表示されずに起動した場合はUEFIでのインストールはできません。
起動したインストーラーで日本語を選び、"インストールの種類"の項目まで進めてください。
パーティションを自動構成にする場合
インストールの種類で、"ディスクを削除してUbuntuをインストール"を選びます。
ハードディスクを選択しインストールを始めて、いくつかの質問に答えたら終了まで待ちましょう。
ハードディスク上の既存データは全て削除されます
インストールの種類
- エラーも無くインストールが終了し、再起動を促されたら終了です。
手動でパーティションを構成したい場合
インストールの種類で、"それ以外"を選びます。
既に存在するパーティションがある場合は"/dev/sd*"等(数字の無い物)のデバイス名を選び、"新しいパーティションテーブルの作成"を選択してください。
ハードディスク上の既存データは全て削除されます
空き領域を選択し、"+"ボタン又は"追加"ボタンを押して"パーティションの作成"ウィンドウが現れたら、最初に必ず"利用方法"の所で"EFIブートパティション"を選び容量を100MBから250MB程度確保してください。
この作業により、UEFIで起動するために必須の"EFIシステムパーティション"が作成されます。
ここでEFIブートパーティションが選択肢に無い場合はUEFIで起動できていないか、BIOSによってはハードディスク側もUEFI設定にしなければならないかもしれません。
EFIブートパーティション
残りは最低限"/"と"swap"を作成し、その他のパーティションを好みで作成すれば問題ありません。
ハイバネート機能を使うなら、swapの容量を搭載メモリーの1.5倍くらい確保しておきましょう。
"ブートローダーをインストールするデバイス"は、EFIシステムパーティションを作成したハードディスクを選択しておきます。
- インストールを始めていくつかの質問に答えたら終了まで待ちましょう。
- エラーも無くインストールが終了し、再起動を促されたら終了です。
外部リンク
UEFI-Community Ubuntu Documentation
GUIDパーティションテーブル
(Windows版)UEFI ベースの推奨ディスク パーティション構成