対象とするUbuntuのバージョン
- 10.04 LTS Lucid Lynx
- 10.10 Maverick Meerkat
本文書は、この文書を和訳、改変したものです。併せて原文も参照下さい。
多くのラップトップでは、マウスなどの代わりにタッチパッドがポインティングデバイスとして使用されています。
"Synapticsタッチパッド"は、Ubuntuのパッケージマネージャである、Synapticsパッケージマネージャとは全くの別物であることに注意して下さい。
GUIでの基本的な設定方法
Ubuntuでは、一般的なタッチパッドの設定を、 システム > 設定 > マウス のタッチパッドのタブで行います。
試しにタッチパッドでのマウスのクリックを有効にするのチェックボックスのチェックを外してみて下さい(訳注: チェックを外した瞬間からタッピングによるクリックが無効になるので注意して下さい)。
効果を確認したら、水平スクロールを有効にするにチェックを入れてみて下さい。これらの設定はデフォルト設定とは異なっているかも知れません。
タッチパッドを無効化するには
BIOSでタッチパッドを無効化できないシステムで、タッチパッドを無効化するためには、下記の方法でタッチパッドを無効化することができます。
- デバイスIDを確認します。
xinput list | grep -i touchpad
- 調べたデバイスIDで、デバイスを無効化します(下記の例ではデバイスIDが15であったします)。
xinput set-prop 15 "Device Enabled" 0
セッションの開始時(GUIでのログイン時)に実行するように設定するのもよいでしょう。
キーボードからの入力中にタッチパッドを無効化するには
システム > 設定 > マウス > タッチパッド とたどり、'タイプ中はタッチパッドを無効にする'、および、 'タッチパッドでのマウスクリックを有効にする'にチェックを入れて下さい。
synclientでの設定
なんらかの理由でGUIでの設定ができない場合、syndaemonにより、キーボード入力を監視し、タイプ中のタッチパッドの動作を抑制することができます。
下記のコマンドを、端末から入力してみて下さい。
-dオプションはsyndaemonをバックグランドで実行させるときに指定します。そうすることにより、コマンドを実行した後、端末を閉じることができます。
syndaemon -d
-tオプションはsyndaemonをタッピングとスクロールのみを抑制させるときに指定します。マウスポインタの移動は許可します。
syndaemon -d -t
デフォルトでは、syndaemonは、最後のキーボード入力から2秒間、タッチパッドの動作を無効化します。このタイムアウトを調節したい場合は、-iオプションを使って下さい。例えば、タイムアウトを1秒に設定したい場合、
syndaemon -d -i 1
となります。 他のオプションについては、manコマンドを実行して確認して下さい。
man syndaemon
下記の例では、syndaemonを、タイムアウトが4秒(-i 4)、AltキーやShiftキーといったモディファイヤ(修飾)キーは対象とせず(-K)、タッピングとスクロールのみ無効とし(-t)、バックグランドで実行(-d)するように起動します。
syndaemon -i 4 -d -t -K